ドーパミンが不足したり過剰になるとどうなる?ドーパミンの作用とバランス調整の方法を紹介します

今回は脳内で働く神経伝達物質「ドーパミン」について詳しく解説していきます。

前回お話したとおり、神経伝達物質とは「脳内の情報のやりとりに使われている化学物質」です。

神経伝達物質は私達の心の状態に大きな影響を与えており、その作用は「脳内で分泌されている神経伝達物質の種類と量が私達の心の状態を決めている」ともいわれるほどです。

それはドーパミンも同様で、ドーパミンは私達に「快感」と「幸福感」を与えてくれます。

今回の記事では、ドーパミンが心に与える作用に加え、ドーパミンを増やす方法、ドーパミンの過剰分泌を防ぐ方法なども解説していきます。

参考にしていただければ幸いです!

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ドーパミンの作用。ドーパミンは快感や幸福感をもたらす神経伝達物質

ドーパミンを放出する「ドーパミン神経」は、脳幹にある黒質と腹側被蓋野から伸びており、大脳辺縁系にある「側坐核」およびその先にある「前頭前野」に達しています。

ドーパミン神経の経路はこちらになります。VTAと書かれている所が腹側被蓋野ですね。

(※画像はウィキメディア・コモンズより。著作権フリー)

ドーパミンの作用として最も重要なのが「人に快感を与えること」

楽しいことをしているとき、ワクワクしているとき、目標を達成したとき、ほめられたときなどにドーパミンは分泌されており、私達に快感や幸福感を与えてくれます。

例えば週末にたくさんの旅行パンフレットを見ながら旅行の計画を立てています。

旅行先の綺麗なビーチでおもいっきり遊んで、夜は豪華な料理を堪能する。宿泊部屋もセンスのいいインテリアでコーディネイトされており、ホテルマンの対応もとても親切。日常を忘れて思いっきり羽を伸ばす……

想像しただけでも嬉しい気持ちになってワクワクしてきますね。

この時、脳内ではドーパミンが大量に分泌されています。

ドーパミンには快感や幸福感をもたらす作用があり、意欲や動機付けに深く関連しています。

楽しい旅行のことを想像すると自然とワクワクし、「旅行資金を貯めるために仕事を頑張ろう!」と意欲が高まりますね。

ドーパミンが与えてくれる「快感」という「報酬」のために私達は目標に向かって日々努力することができるのです

また、目標が達成された際にも再度ドーパミンによる「快感」が「報酬」として与えられ、その結果、私達に更なる意欲向上をもたらしてくれます。

旅行資金がたまり、楽しい旅行を満喫してきました。

家に帰ってソファーでくつろぎながら旅行のことを思い返しています。

楽しい思い出が次々に蘇ってきて心地良い快感・幸福感に包まれますね。

この時も脳内では大量にドーパミンが分泌されています。目標達成時にドーパミンによる「快感」を再度得ることによって「また旅行にいけるように頑張ろう!今度はワンランク上のホテルに泊まれるようにしよう!!」と更なる意欲が沸いてきます。

つまり、報酬を目指して努力し、その報酬が得られると、更なる意欲が沸いてきて、より一層の努力ができるという構造になっているのです。

人はドーパミンによる報酬によって努力し、成長できるということもできますね。

ドーパミンの不足と過剰分泌がもたらす症状

ドーパミンの分泌が適正レベルであれば、上記のように意欲を生み出したり、前向きな心理状態を作り出したりと、私達にとって非常に有益な神経伝達物質ということになります。

しかし、ドーパミンの分泌が不足したり、過剰になったりすると精神に様々な悪影響を及ぼしてしまいます。

~ドーパミンが不足すると~

ドーパミンが不足すると意欲や興味、好奇心などが減退し、無気力につながります。ドーパミンは上述したように、私達に快感を与え、やる気を引き出してくれる作用がありますので、ドーパミンが不足すると意欲低下につながるというのは理解しやすいですね。

また、ドーパミンは運動機能にも関わっており、脳の黒質という部分のドーパミンが減少するとパーキソン病を発症するといわれています。パーキソン病は、震えや手足関節のこわばり、動作が遅くなるなど、体の動きに障害がでる病気です。

~ドーパミンが過剰になると~

ドーパミンが過剰になると「興奮状態におちいり攻撃的になる」、「幻覚や妄想を見るようになる」、「依存症につながる」などの症状につながり、こちらも精神に悪影響を及ぼしてしまいます。

繰り返しになりますが、ドーパミンによる適度な快感はやる気を促し、努力し成長するための原動力となります。

ですが、あまりにも快感を求める欲求が強くなりすぎると中毒や依存症につながってしまいます。

依存症には薬物依存症、買い物依存症、ギャンブル依存症など様々なものがありますが、どの場合も最初はそれが「快感」をもたらすものであったということは一致しています。

ドーパミンを増やす方法

ドーパミンは日々の習慣によって、ある程度、その量をコントロールすることができます。

ドーパミンを増やす方法としては運動が代表格です。

運動はドーパミンも放出させる。ドーパミンは気持ちを前向きにし、幸福感を高め、注意システムを活性化させる。やる気と集中力を総括しているのだ。

いくつかの研究からわかったことだが、習慣的に運動するようになると、脳のドーパミン貯蔵量が増えるだけでなく、ドーパミン受容体を作る酵素が生成され、脳の「報酬中枢」にある受容体そのものが多くなる。

引用元:「脳を鍛えるには運動しかない!最新科学でわかった脳細胞の増やし方」 著 ジョン J. レイティ、リック ヘイガーマン

私自身の体験としましても、運動は以前、かなり力を入れて実践した経験がありますが、確かに精神向上効果がありました。

運動に興味のある方は習慣にしてみるといいと思います。

また、恋愛もドーパミンの分泌を促進させるといわれています。恋愛中の高揚感、ワクワク感、ときめき感を考えると納得というところでしょうか。

ただし、恋愛はしたいときにパッとできるもんでもないので、意図的にドーパミンを増やす方法としては難があるかな~という感じですね(;^ω^)

その他にも、目標に向かってコツコツやるべきことを積み重ねていくというのも効果的です。いわゆる目標達成ですね。

ちなみに私としては、ドーパミンを増やす方法となると、この「目標達成」が主となっていますね。

私は呼吸法で心を落ち着けて、日々自分の目標に向かってコツコツできることを積み重ねていくことを意識し、実践しています。

その際、効果的な目標設定のコツとしては、目標達成にいたる小さいゴールをいくつも設定すること。小さいゴールの達成がドーパミンの分泌を促し、やる気の維持につながります。

何をやるにしてもいきなり大きな成長は見込めませんが、小さな目標達成を通じて少しずつ自分が成長しているのを感じると嬉しくなりますよね。

その嬉しい気持ちを感じているとき、脳内ではドーパミンが大量に分泌されているのですね

ですので、「意欲的に行動したい」「充実した毎日を過ごしたい」という方は、小さなゴールを設定して自分の目標に向かって日々できることを積み重ねていくのが効果的だと思います。

「意欲」や「やる気」に関しては、散々考えても、結局最終的には「やるしかない」という結論になっちゃいますね(笑)

ドーパミンの過剰分泌を抑える方法

ドーパミンの過剰分泌を防ぐ方法としては、脳内の神経伝達物質である「セロトニン」を増やすことが重要となってきます。

セロトニンにはドーパミン神経とノルアドレナリン神経の暴走を抑え、神経伝達物質のバランスを整えてくれる作用があります。

つまり、一定量のセロトニンが規則正しく出ることによって、セロトニン神経は、ドーパミン神経やノルアドレナリン神経の過興奮を抑え、脳全体のバランスを整え、「平常心」をもたらすという働きをしているのです。

引用元:「脳からストレスを消す技術」 p99 著 有田秀穂

セロトニンを放出する「セロトニン神経」を鍛えることによって、ドーパミン神経の過興奮がおさまり、ドーパミンの分泌量も適正レベルを保つことができます。

セロトニン神経を鍛える方法についてはセロトニンに関する記事で紹介しますね。

まとめ

以上がドーパミンの主な作用とバランス調整の方法となります。

ドーパミンは私達に「快感」という報酬を与えてくれることにより、やる気・意欲を引き出してくれる神経伝達物質ということですね。

ですが、そのドーパミンも不足したり過剰になったりすると意欲低下・無気力、パーキソン病、依存症、幻覚や妄想など様々な悪影響を引き起こしてしまいます。

これはドーパミンのみならず、他の神経伝達物質にも言えることなのですが、神経伝達物質において一番大切なのはバランスです。

次回は不安や恐怖、ストレスと関わりの深い「ノルアドレナリン」の働きについて解説していきたいと思います。

~記事の要約~

・楽しいことをしているとき、ワクワクしているとき、目標を達成したとき、ほめられたときなどにドーパミンは分泌されており、快感や幸福感を与えてくれる。

・ドーパミンの与えてくれる「快感」という報酬のために私達は意欲を奮い立たせ、目標に向かって努力し、成長することができる。

・ドーパミンが不足すると意欲や興味、好奇心などが減退し、無気力につながる。また、ドーパミンは運動機能にも関わっており、ドーパミンの不足は体の動きに障害が出るパーキソン病の原因にもなる。

・ドーパミンが過剰になると興奮状態・攻撃的、幻覚や妄想、依存症などの悪影響が出る。

・神経伝達物質(ドーパミンも含む)において一番大切なのはバランス。

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