脳は変わる!悲観傾向が強い人は脳を変えよう。不安やイライラ、自己嫌悪には呼吸法と瞑想!!

今回は脳についての記事を書いていこうと思います。

以前までの科学では、脳は一定の年齢を過ぎると固まってしまい、その後変化するこはないと考えられていました。

ですが、MRIやfMRIといった脳を画像化できる技術の進歩により、年齢を重ねた人でも脳は変化するということが明らかになっています。

「脳は変わる」という神経可塑性について紹介し、最後に「不安」や「イライラ」、「自己嫌悪」といった心の悩みにどう向き合っていけばよいのかを私の経験を踏まえて解説していこうと思います。

強い不安やイライラ、自己嫌悪に悩まされている方はぜひ御一読ください。

脳は変わります(^ω^)

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脳は変わる。脳の神経可塑性について。

以前までの科学では、「ヒトの脳はある年齢に達すると固まってしまい、その後は、歳と共に退化していく制限されたシステム」と考えられてきました。

ここでいうある年齢とは七歳くらいと考えられていたこともあったそうです。

その年齢をすぎると脳は柔軟性を失い、もう変化することはないと考えられていたのですね。

ですが、MRI(磁気共鳴映像法)やfMRI(機能的磁気共鳴映像法)といった脳の撮影技術の進化とともに、年齢を重ねても脳は変化するということが分かってきました。

これは「神経可塑性」といってここ数十年の間に出てきた新しい考え方です。

脳には約1000億個ともいわれる膨大な数のニューロンが網の目のように張り巡らされており、互いに情報を交換し合っています。

神経可塑性には、そのニューロンを新たに作り出す「ニューロン新生」とニューロン間に新しい結合を作る「シナプス新生」が含まれており、これは生涯にわたって続きます。

〇脳細胞であるニューロンが新たに作り出され、そのニューロン間にも新しい結合が作られる

〇それは生涯にわたって続く

つまり、いくつになっても脳は変わるということですね。

脳が変わった!という実例

実際に脳が変化したという研究をいくつか紹介します。

ロンドンのタクシードライバーの海馬はでかい

まずは、2006年に報告されたロンドンのタクシードライバーに関する調査結果。

(主な参考図書 「脳を最適化する ブレインフィットネス完全ガイド」 著 アルバロ・フェルナンデス、エルコノン・ゴールドバーグ)

この調査では、ロンドンのタクシードライバーは、ロンドンのバスドライバーよりも巨大な海馬(海馬後部)を持っているということが報告されました。

ロンドンには二万五千もの道路があるといわれています。年月とともに無数の交差点や横道がつくられ、町全体がまるで複雑な迷路のようになっています。

タクシードライバーは限られたルートを回るだけでよいバスドライバーに比べ、街の隅々まで運転しなければなりません。その分、脳の中の位置把握や記憶に関わる海馬に常にアクセスし、刺激を与え続けていることになります。

そのロンドンのタクシードライバーの脳を調べてみたところ、バスドライバーに比べ海馬の後方が明らかに大きいということが分かりました。

これは常に海馬を刺激し続けたことによって、時間の蓄積とともに容量が増えていったものと考えられています。

音楽家の脳も変わっていた

同様の調査結果はプロの音楽家の脳を調べた研究でも明らかになっています。

(主な参考図書 「脳科学は人格を変えられるか?」 著 エレーヌ・フォックス)

プロの音楽家の脳をMRIでスキャンしたところ、音楽をしない人と比べて明確な違いが見つかりました。プロの音楽家は、複雑な音を聞き分けたり、精密な動きをしたりするのに関わる脳の複数の領域が、音楽をしない非音楽家に比べてはるかに大きくなっていたのです。

具体的な脳の領域は、楽器を演奏するときに使う運動野、前上頭頂小葉や下側頭回といった領域です。

ちなみにこの研究は、「元々音楽に必要な脳の領域が発達している人が音楽家になった」ということではなく、「その人の行った練習量に応じて脳の変化は起こっていた」ということも示しています。

このことからも、脳は刺激や学習によって変化していくということがわかりますね。

瞑想の驚きの効果。扁桃体が縮小。大脳皮質、海馬などにも変化。

続いて瞑想することによって脳が変化していたという研究について。

当ブログでは心の問題やメンタルケアを中心に扱っていくのでこちらが主題となりますね。

瞑想にも脳の構造を変える働きがあるということが分かっています。

(主な参考図書 「世界のエリートがやっている最高の休息法」 著 久賀谷亮)

マインドフルネスの生みの親ともいわれるジョン・カバット=ジンの研究によると、マインドフルネス・ストレス軽減法を8週間にわたって実施したところ、大脳皮質(脳の表層の最も進化した部分)の厚さが増したことがわかりました。これは、脳の機能が高まったことを意味しています。

※マインドフルネスの定義には様々なものがありますが、医師の久賀谷亮氏によると、「マインドフルネス=瞑想などを通じた脳の休息法の総称」とのことです。マインドフルネスのプログラムは瞑想がベースとなっています。

別の研究では、左海馬、後帯状皮質、小脳で灰白質の密度増加がみられました。これは記憶に関連する脳部位が強化される可能性を示唆しています。

また、構造的変化のみならず、脳の連結にも変化が起こるそうです。

経験のある瞑想者では後帯状皮質と背側前帯状皮質あるいは背外側前頭前野の連結が増していました。これはDMN(デフォルトモードネットワーク)の活動をコントロールできるようになるということを意味します。

※DMN(デフォルトモードネットワーク)とは「心がさまよっているときに働く回路」として知られています。簡単に言うと、普段何気なく過ごしているときにでてくる「雑念」です。つまり、「DMNの活動をコントロールできるようになる=雑念をコントロールできるようになる」ということです。

極めつけはこちら。

ハーバード大学のサラ・ラザー准教授は、マインドフルネスストレス軽減法を8週間行った16人の脳を調査しました。その結果、何と扁桃体の一部が約5%減少しているということがわかりました。(参考PDF

扁桃体は心の問題を語るうえで非常に重要な脳部位です。

以前の記事でも紹介しましたが、扁桃体は不安や恐怖の発生源です(怒りも深く関連している)

サルから扁桃体を削除すると、本来怖がるはずのヘビをみても、怖がるどころか逆に食べようとさえするようになります。

恐怖という感情がなくなってしまうのですね。

同様のことはヒトでも確認されており、事故で扁桃体に損傷を負った人は「不安」や「恐怖」を認識する能力が著しく落ちることがわかっています。(怒りも)

また、手術で扁桃体と海馬の一部を除去したリンダという女性は

・うなり声をあげている犬を平気でなでようとする

・走っている車の目の前に歩き出そうとする

・熱い炭を素手でそのままつまみあげようとする

といった行動を平気でとるようになり、「不安や恐怖などの感情を抱くことは一切ない」と語っています。

※関連記事

「扁桃体を失い、恐怖を感じなくなった女性の話。扁桃体の機能とその働きについて解説します」

その不安や恐怖の発生源である扁桃体が、何とマインドフルネスを行うことで縮小していたのですね

瞑想をすると心が落ち着くのはこのようなメカニズムが働いていたためだと推測できます。

繰り返しになりますが、マインドフルネスとは「瞑想などを通じた脳の休息法の総称」です。マインドフルネスのプログラムも瞑想がベースとなっています。

瞑想を行うことで脳に有益な変化を起こせるということです。

瞑想で変化が起こる脳部位は心に関連する部位が多いです。これは、瞑想をすることによって心の状態を変えられるということを意味しています。

実際にも、2015年にジョンズ・ホプキンス大学が行った調査によると、過去に行われた約2万件の瞑想実験から質が高いデータだけを選んで内容を精査した結果、「うつ、不安、慢性痛に関しては、瞑想は薬物治療と同じレベルの効果がある」という結論が出ました。

この研究を紹介している「超ストレス解消法 イライラが消える100の科学的メソッド」の著者、鈴木祐さんによると、この研究は、調査が出た時点(2015年)では、一番バランスの取れた調査内容となっており、うつ、不安、慢性痛に関しては、科学のお墨付きが出たと考えて構いませんとのこと。

訓練によって、記憶や専門技能といった領域のみならず、心に関する脳の領域も変わっていくのですね。

不安やイライラ、自己嫌悪…強いネガティブ感情に悩まされている方は脳を変えよう!

以上のことを踏まえて、「不安」や「イライラ」、「自己嫌悪」といった強いネガティブ感情に悩まされている方に私からお伝えしたいことがあります。

私は元精神疾患者です。自身の心の問題を解決するため、心に関しては本当に長い時間をかけてありとあらゆることを学び実践してきました。(心の病気はすべて自力で完治させました)

強い不安やイライラ・自己嫌悪に悩む方も、皆さんそれぞれ自分なりに心の状態を変えようと努力されていると思います。

ですが、その努力はというと、

「よし、前向きに考えよう!」

「イライラしたってしょうがない」

「物事はとらえ方次第だ」

といった精神的な努力がほとんどではないかと思います。

「考え方」を「考え方」で変えようとしているわけですね。

ですが、このような精神的な努力をしても考え方がまったく変わらず、効果がないという方も多いのではないでしょうか?

その瞬間は心が晴れることはあっても、「考え方」で根本的に心の状態が変わるというケースは少ないのではないかと思います。

私自身、同じようなことを散々繰り返してきました。

「心が楽になる本」「前向きになれる本」などを何冊も読みました。自分で購入するだけでなく、何軒も図書館をはしごし、読んだ冊数はゆうに100冊を軽く超えていると思います。

ですが、いくらそのような本を読み、「考え方」を変えようとしても心の問題は解決しませんでした。本を読んだ一瞬は心が晴れるのですが、しらばらくすると、またすぐに「不安」や「イライラ」「自己嫌悪」がぶり返してきて根本的な解決には至りませんでした。

なぜこのように必死に「考え方」を変えようとしても効果が見込めないのでしょうか?

私なりに振り返ってみると、その答えは

結局、同じ脳で考えているから

というのが大きな原因のひとつだと思います。

いくら視点を変えてみたり、前向きになるような言葉をインプットしても、思考や感情の発生源である脳の状態が悪すぎて、まったく良い考えが定着しないのですね。

不安やイライラといった感情が暴走している荒れ狂った心に「前向きな考え」をインプットしても効果は見込めませんよね。

実際に、心配性な人ほど「脳の扁桃体の働きが過敏で強い」ということが知られており、また、心の病気に苦しんでいる人は脳の神経伝達物質のバランスが乱れているということもわかっています。

つまり、脳の状態が悪くなっているんです。

このような状態で前向きに考えようということに無理があります。

ですので、心の状態を変えようと思ったら、まずは脳に働きかけます。

一生懸命前向きに考えようとしてもまったくうまくいかないという方は

「考え方なんかどうにもならん!!」

と投げてしまって構いません。

呼吸法や瞑想といった脳に働きかける方法を通じて、脳の状態を変えます。(呼吸法も脳の扁桃体の活動を鎮める効果があるということが実験の結果わかっています)

最初はあまり効果を感じないかもしれません。

ですが、根気強く呼吸法や瞑想を続けると心の状態は激変します。

心が落ち着き、それに伴い、「不安感」「イライラ」「自己嫌悪」といった感情も自然とおさまります。

考え方を見直すのは、その後です。

ですので、「一生懸命、ネガティブな感情に立ち向かってるけどまったく効果がない」という方は是非、呼吸法や瞑想を実践してみてください。

うまくいかないのは何か自分に問題があるのではなく、単にやり方が間違っていただけです。

呼吸法や瞑想というと、宗教であったり、よくわからない東洋の神秘という印象があるかもしれません。ですが、現在では科学的な研究により、呼吸法や瞑想が脳に働きかけるということが証明されています。

この記事を読んで興味を持っていただけた方は、是非とも呼吸法・瞑想を実践してください。

心の状態は信じられないほどに変わります(^ω^)

(呼吸法に興味を持たれた方はこちらのページを見ていただければなと思います。瞑想については次回の記事から随時解説していこうと思っています。呼吸法のみでも十分なのですが、呼吸法と瞑想は非常に相性が良いので、併用するとさらに効果が高まります)

※瞑想に関しては、うつ病の方が実践するのは悪影響という意見もあります。私は心の病気を完治させたと書きましたが、うつ病は患っていませんので、その点に関しては分かりません。この記事は、強い不安やイライラ、自己嫌悪に対する対処法を書いた記事で、うつ病の治療について書いた記事ではありません。ご注意ください。

まとめ

・以前までの科学では、「脳は一定の年齢を過ぎると柔軟性を失い、変化することはなくなる」と考えられていた。しかし、脳を画像化する技術の進化により、いくつになっても脳は変わるということがわかってきた。

・学習や刺激により脳は変化する。ロンドンのタクシードライバーは海馬後部が非常に発達しており、プロの音楽家も音楽演奏に関する脳部位が大きくなっていた。

・瞑想にも脳を変化させる働きがある。瞑想で変化する脳部位は心に関する部分が多い。大脳皮質や海馬が強化され、恐怖を生み出す扁桃体が縮小するということが研究の結果、明らかになっている。

・強いネガティブ感情に悩まされている方は脳を変えましょう。「考え方」を「考え方」で変えようとしても、思考や感情の発生源である脳の状態が悪すぎると良い考えは定着しません。まずは、脳の状態を変える。考え方を見直すのはその後です!

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