30歳を過ぎるとイライラが増す医学的な理由。副交感神経の急降下とは?

今回は自律神経について書いていこうと思います。

30代、40代というと重要な仕事を任されるようになったり、子育ての悩みなど様々な負担が増える時期ですね。

ですが、30代に入ると少しずつ心身の変調を感じることも多く、

「30代に入って疲れることが多くなった」

「以前に比べてイライラすることが多い」

と、少しずつ20代のころのような元気が無くなってきたなと感じる方も多いかもしれません。

そのような変化を感じると多忙なライフスタイルの変化に原因があると考えてしまいがちですが、実は30代以降の変調には「副交感神経の低下」という医学的な理由も関わっています。

(特に大きな変化が起きるのは男性は30歳、女性は40歳

年齢による副交感神経の低下とは何なのか?

どのような対策をとればよいのか。

一緒に確認していきましょう!

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自律神経とは(おさらい)

まずは自律神経について軽くおさらいです。

自律神経は身体の隅々に張り巡らされている末梢神経の一種です。

血管、心臓や肺、腸などの内臓に伸びており、血液循環、消化吸収、排泄、免疫、内分泌など生命維持に深くかかわっています。

自律神経は身体をアクティブな状態に導く交感神経とリラックス状態に導く副交感神経の二つに分けられます。

最近はよく「副交感神経の働きを高めることが重要」と聞きますね。

これは決して、交感神経が悪いもので副交感神経がよいものということではないのですが、交感神経はストレスに反応して高まる性質があるため、ストレス社会ともいわれる現代に生きる私たちは交感神経の働きが過剰になりがちです。

自律神経にとって最も大切なのはバランス。交感神経と副交感神経が共に高いレベルで働いているときに心身のパフォーマンスは最大化されます。

自律神経のバランスを保つためには普段下がりがちな副交感神経を積極的に高めていく必要があります。

男性は30歳、女性は40歳で副交感神経の働きが急降下する

自律神経研究の第一人者と言われる小林弘幸教授が行った調査によると、男性は30歳を過ぎたあたり、女性は40歳を過ぎたあたりで副交感神経の働きが大幅に落ちるということがわかっています。

順天堂大学における私たちの研究チームは、自律神経について研究をはじめるにあたり、最初に大規模な調査を行いました。

~(中略)~

調査をするにあたり、私たちは「自律神経は交感神経も副交感神経も、加齢とともに低下していくだろう」と仮説を立てていたのですが、驚くべきことに、交感神経のレベルには加齢による変化も男女差もほとんど見られませんでした。

ところが、副交感神経のレベルは、男女ともにガクッと急降下する時期があったのです。

すでに第三章でもふれたように男性は30歳を過ぎたあたり、女性は40歳を過ぎたあたりでした。

その年を過ぎたころから、急に体力や気力の低下を痛感するというのは、まさに副交感神経の急激な低下による自律神経の乱れが大きな原因になっているのです。

引用:自律神経を整える「あきらめる」健康法 著 小林弘幸

交感神経の働きは年齢を重ねても変わりませんが、副交感神経に関しては男性で30歳、女性で40歳を過ぎたあたりにガクッと急降下してしまうのですね。

冒頭でも述べましたが、30代、40代というと仕事で重要な役割を任せられたり、子育ての悩みも増えてきたりと大変な時期です。

そのタイミングで副交感神経の働きが大幅に下がるというのは困ったものですね(´・ω・`)

副交感神経の働きが低下すると自律神経のバランスが乱れる

副交感神経の働きが低下すると、交感神経の働きが過剰に優位な状態が続き、自律神経のバランスが乱れてしまいます。

交感神経の働きが過剰になって引き起こされる代表的な症状は以下の通りです。

・一日中イライラ、ピリピリする

・寝つきが悪くなる

・肩こり、動機がする

・血流が悪くなり、免疫力も低下する

どれも困った症状ばかりですね。

特に血流が心身のパフォーマンスに与える影響は深刻です。血流が悪くなると、筋肉に血液が行かなくなり疲れやすくなってしまいますし、脳への血流が悪くなることによって集中力や判断力の低下につながります。

血流は体内の老廃物や疲労物質を除去してくれる働きも担っていますので、疲労感もたまってしまいます。

30を過ぎると疲れやすくなったなと感じるのには「副交感神経の低下」という医学的な理由も関わっていたのですね。

このような状態におちいらないためにも、特に男性なら30歳、女性なら40歳を迎えたあたりから副交感神経の働きを積極的に高めていくことが重要となってきます。

「1:2」の呼吸法で副交感神経が高まる。

副交感神経を高める方法として最もオススメなのは呼吸法です。

お風呂に入る、マッサージを受けるなども副交感神経を高める方法としてあげられるのですが、いつでもできるという利便性も考えると、自律神経を整える方法として呼吸法は是非活用していきたいところ。

先ほどの小林教授も自律神経のバランスを整えるために呼吸法を推奨していますし、ハーバード大学医学部客員教授の根来秀行教授も呼吸法を推奨しています。

実は呼吸法による健康効果の多くは、身体の二大制御機構(自律神経・ホルモン)のうちのひとつである「自律神経の働き」と、最も深く関連しています。

引用:ハーバード&ソルボンヌ大学 根来教授の超呼吸法

呼吸や呼吸法以外にも、自律神経を適正に保つ方法は色々ありますが、思い立ったらその場でできる「呼吸」を味方につけることは、変動しやすい自律神経のコントロールには最適です。

引用:ハーバード&ソルボンヌ大学 根来教授の超呼吸法

小林教授が推奨する呼吸法は、3~4秒でゆっくり鼻から息を吸って、6~8秒間、口をすぼめてゆっくり吐くという「1:2」の呼吸法です。

根来教授が推奨するベーシックな呼吸法も4秒吸って8秒かけて吐くという「1:2」の呼吸法。

両者共にポイントは息を長く吐くということですね。息を吸う「吸気」は交感神経に対応し、息を吐く「呼気」は副交感神経に対応するといわれています。

息を長く吐くゆったりとした呼吸で副交感神経の働きを高めることができますので、特に男性では30代、女性では40代に入ったという方は日ごろから呼吸を意識して副交感神経を高める習慣を身に着けていきたいですね。

時間にしてもわずか一分から効果があります。一分であれば、忙しい合間のちょっとした隙間時間でも実践できますね。

当ブログでは基本的に斎藤孝さんの「三、二、十五の呼吸法」を推奨していますが、日常的にパっと呼吸を整えるには「1:2」の呼吸法が簡単なのでこちらもお勧めです。

女性の平均寿命が長い理由は副交感神経の低下が遅いから?

ここからは余談となりますが、小林教授は男性に比べ女性のほうが平均寿命が長いのは、副交感神経の低下する時期の違いに原因があると考えているようです。

私たちの大規模な調査の結果、男性の副交感神経が女性より10年も早く下がることが判明したのですから、平均寿命の性差に自律神経の低下時期が深く関係していることは大いに考えられます。長いあいだ「謎」とされてきた男女の寿命の差は、副交感神経がガクッと低下する時期の違いがつくり出したものだと考えてもいいのではないでしょうか。

引用:自律神経を整える「あきらめる」健康法 著 小林弘幸

男女の平均寿命は2018年の最新発表で男性が81.09歳、女性が87.26歳です。

(年度によってばらつきがありますが、男女差は大体6~7歳です)

自律神経の乱れは様々な不調につながりますし、もしかすると副交感神経の低下の差は平均寿命の差にも影響を与えているのかもしれませんね。

男女の平均寿命差の要因には諸説あり、私の知っている限りで他に面白いなと印象に残っているのは「女性には生理があるから」というのもあります。

断食療法で有名な石原結實医師によると、生理によって体内の毒素を定期的に排出しているのが女性のほうが長寿である理由と考えられるそうです。

参考URL:「生理」が女性の寿命を延ばす

実際に女性の生理日数を計算してみると

・女性の生理=15歳~50歳くらいまでで約35年

・生理の間隔を28日周期とすると年に13回。1回に6日間とすると、一年間に約80日。

・35×80=2800日(約7.6年)

と生理日数と寿命差がほぼ一致します。

ちょっと驚きですね

生理は寿命を伸ばしてくれている可能性もあるのですね。

男女の平均寿命の差の明確な理由はまだわかっておらず、ホルモン差や基礎代謝の差などが要因ではないかとも言われています。ですが、一貫して女性のほうが長生きなのは事実なので、何か男女の性差的なものが関連しているのでしょうね。

終わりに

今回は自律神経に関する記事でした。

男性は30代に入ったころ、女性は40代に入ったころに副交感神経の働きがガクッと落ちることが確認されています。

副交感神経の低下は自律神経の乱れにつながり、心身に様々な悪影響を及ぼしてしまいます。

男女ともに該当の年齢に達している方は積極的に副交感神経を高めていく必要がありますね。

副交感神経は簡単な呼吸法で活性化できますし、時間にしてもわずか一分から効果があります。紹介した「1:2」の呼吸法はやり方も簡単ですし、すぐにでも取り入れられますね。

呼吸法を実践し、年齢に負けない身体を手に入れましょう!!

まとめ

・調査の結果、男性は30歳を過ぎたあたり、女性は40歳を過ぎたあたりで副交感神経の働きが大幅に落ちる。

・副交感神経の低下は交感神経の過剰優位につながり、イライラ、肩こり、免疫の低下、疲労感といった様々な症状を心身に引き起こす。該当の年齢に達している方は積極的に副交感神経の働きを高めていく必要がある。

・副交感神経を高める方法として最もお勧めなのが呼吸法。簡単な1:2の呼吸法で副交感神経の働きを高めることができる。時間にしてもわずか一分から効果がある。

・男女の平均寿命の差には副交感神経の低下の時期が関連している可能性もある(こちらは余談)

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