体ばかりに気を使ってもなかなか「疲労感」が抜けない理由。呼吸法で疲れの原因「脳疲労」が洗い流される?

今回は呼吸法の疲労回復効果について書いていこうと思います。

私はもともと心の病気を治すために呼吸法をはじめたのですが、呼吸法で精神状態が改善されていくのと同時に、身体の調子もよくなっていき疲労感も激減しました。

私の場合、心身ともに末期の状態の時は、吐き気や頭痛、極度の疲労感で目の前のコンビニに行くことすらままならない状態でした。(実際に毎日吐いてました)

ですが、いまは心の不調のみならず、身体の不調もすべて消え去り毎日元気に働いております。病的ともいえる疲労感からも解放されました。

今回の記事ではなぜ呼吸法で疲労感が洗い流されるのかを詳しく解説していこうと思います。

また、これは知らない人も多いかもしれませんが、疲労研究の進展の結果、実はほとんどの疲労は「身体」ではなく「脳」に原因があるということがわかっています。

「脳」の疲労とは何なのか?呼吸法がなぜ疲労回復に効果的なのか?

一緒に確認していきましょう!

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疲労困憊!!と思っている状態でも身体はほとんど疲れていない。

まずは疲労について確認していきましょう。

疲労についてはここ20年ほどで研究が大幅に進んでおり、従来の常識を覆すような発見がいくつもなされています。

例えば、皆さん、仕事やプライベートでの用事が立て込んで疲れを感じたりすると

「いやー、最近忙しい。さすがに体に疲れがたまってきてるな(´・ω・`)」

と思いますよね。

忙しければ忙しいほど体に疲労感を感じますので、そう思うのはごく自然なことです。

ですが、驚くことに一般に私たちが「疲れた」と感じるほとんどのケースで体はたいして疲れていないということがわかっています。

身体の疲れは肉体疲労といい、肉体疲労の指標は筋肉の損傷で計りますが、よっぽどの重労働や過度の運動をしない限り、筋肉の測定で異常な数値を示すことはありません。

例えば、文部科学省研究班からスタートし、産官学連携で「疲労」について研究する「抗疲労プロジェクト」の検証によると、自転車でのツーリングやジョギングなどの有酸素運動を4時間行った程度では、筋肉はほとんどダメージを受けていないということがわかっています。

(筋肉が損傷するほどの運動はスクワットやうさぎ跳び、ボクシングなどの激しい運動時)

仕事やプライベートがいくら忙しくなってもさすがに4時間の自転車トレーニングやジョギング以上に体を動かし続けるということはまずないですよね。

意外に思われるかもしれませんが、身体ってそこまで疲れていないのですね。

ですので、激しい肉体労働をこなしているという方以外は疲労の原因は肉体ではなく、他にあるということになります。

脳疲労とは

では、疲れの原因は一体どこにあるのかというと、その答えは「脳」です。

私たちの脳には自律神経を制御する中枢といわれる「視床下部」「前帯状回」という部分があります。

自律神経は身体の隅々に張り巡らされている末梢神経の一種。血管、心臓や肺、腸などの内臓に伸びており、血液循環、消化吸収、排泄、免疫、内分泌など生命維持に深くかかわっています。

例えば運動をすると数秒後には心拍数があがり、呼吸が速くなります。また、体温の上昇を抑えるために汗も出てきます。これらはすべて自律神経の働きのもとに自動で調整されています。

疲労感のほとんどの原因はこの自律神経の働きを制御する中枢「視床下部」と「前帯状回」の酷使です。

運動が激しくなればなるほど全身が酸素を必要とするので心拍数を上げる必要があります。体温が上がりすぎないように発汗も促さないといけません。

発汗や心拍、呼吸数を調整するために「自律神経の中枢」での処理が増加します。

自律神経が働くには酸素が必要です。ですので、自律神経を酷使すればするほど大量の酸素が消費され脳の細胞で活性酸素が生じます。

活性酸素は紫外線や日焼けといった美容関係でよく取り上げられますので名前だけは聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。

脳の疲労もこの活性酸素が原因です。

大量の活性酸素による酸化ストレスで脳の細胞がさびつき、細胞にダメージを与えます。

これが脳で「疲労」が生じている状態、つまり、「脳疲労」です。

そして脳疲労が発生すると「身体が疲れた」というシグナルが眼窩前頭野という部分に送られ「疲労感」を自覚することになります。

つまり、疲労感というのは「自律神経の使い過ぎで脳に活性酸素増えすぎてますよ!」という脳からの合図なのですね。

運動を例にとりましたが、過度な仕事やストレスも交感神経の働きを過剰に高め、ストレスを処理するために脳内の処理が増大します。その結果、活性酸素が発生し、それが疲労感というシグナルとして体に送られます。

ですので、ハードな肉体労働をしていないにも関わらず体に疲れを感じている方ほど脳の細胞の酸化=「脳疲労」に対する対処法を考える必要があります。


(脳疲労の定義で使用した主な参考図書:「すべての疲労は脳が原因」 著  梶本修身)

WEBでみれる記事ではこちらが参考になります。

効果的な脳疲労対策とは

疲労のほとんどは「脳疲労」、つまり、活性酸素が原因の細胞の酸化ということがわかると

「なるほど。ならばそもそもの発端となる「細胞の酸化」を食い止めればいいのか!!」

という発想になりますが、それは現実的になかなか難しいです(´・ω・`)

酸化は呼吸によって取り入れた酸素によって生じます。

(呼吸によって取り入れられた酸素は、各細胞に取り込まれる過程で1~2%程度は活性酸素に変異する)

それでは極論、呼吸で酸素を取り入れなければ活性酸素も発生せず細胞も酸化しないのでは?という話になりますが、もちろんそんなことは不可能です。

細胞が正しく働くには酸素が不可欠です。

つまり、活性酸素による細胞の酸化は疲労を生み出すのですが、そもそも脳を働かせるためには、酸素が必要ですので、呼吸によって取り入れた酸素によってある程度の酸化が起こるのはしょうがないとあきらめるしかないのです。

そこで解決策として挙げられるのが、細胞内の老廃物の処理能力を高めること。

活性酸素によって細胞が酸化されると、老廃物の排出が滞ってしまいます。

その滞った老廃物を積極的に排除していくことが効果的な脳疲労対策となります。

細胞の酸化は、パフォーマンスアップの大きな敵ですが、ある程度の酸化は「必要悪」とあきらめるしかありません。そこで必要となるのが、パフォーマンス低下の直接的な原因となる、細胞内の老廃物を、適宜排除することです。そしてそれを高めるのが、最も効率的な脳疲労のリセット方法だと考えられます。

引用:ハーバード&ソルボンヌ大学 根来教授の超呼吸法 著 根来秀行

難しい話が続いてしまいましたが、要は

脳疲労の根本的な原因である細胞の酸化をなくすことは不可能なので、細胞の酸化により滞った老廃物を積極的に排除していこう

ということですね。

毛細血管とリンパ系で疲労が洗い流される

私たちの身体には老廃物を回収・排出するシステムが備わっています。

そのシステムは毛細血管とリンパ系。

血管は「動脈」「静脈」「毛細血管」の三種類からなります。

動脈は、心臓から送り出される血液が通る血管で、静脈は心臓に戻る血液が通る血管です。一方、毛細血管は全身の細胞の周りに網の目のように張り巡らされている血管。リンパ管は、血管系に絡みつくように存在しています。

体内の老廃物の回収の80~90%は毛細血管によって行われており、毛細血管により回収できなかった老廃物はリンパ系(リンパ管・リンパ液)が回収しています。

呼吸法には毛細血管を開き、リンパの流れをよくする作用があります。

さらに、副交感神経を刺激する呼吸により、老廃物回収の最前線である毛細血管も開くため、体内の老廃物回収がより一層はかどるのです。実際、この呼吸法により、リンパが流れ、リンパ液がドロドロからサラサラになることを確認できています。

引用:ハーバード&ソルボンヌ大学 根来教授の超呼吸法 著 根来秀行

呼吸法によって細胞の老廃物を回収する毛細血管がしっかり機能し、リンパの流れもよくなることによって効率的に体内で発生する老廃物、疲労物質を排除できるのですね。

また、リンパ系に関しては近年まで脳内にそのシステムは見つかっていませんでしたが、2013年に発表された研究で、脳内にもリンパ系を確認できたという発表がなされました。

2013年に、最も権威ある科学誌のひとつ「サイエンス」に、アメリカのロチェスター大学メディカルセンターの研究チームが、脳内にもリンパ系を確認できたと発表しました。このリンパ系は、「グリンパティックシステム」と名づけられました。

引用:ハーバード&ソルボンヌ大学 根来教授の超呼吸法 著 根来秀行

「グリンパティックシステム」は睡眠中に最も活発に働き、脳の疲労物質を除去してくれる働きがあると考えられています。また、同書によると、動物実験での段階ではありますが、グリンパティックシステムは「毛細血管」と連動して働くこともわかってきているとのことです。

呼吸法には副交感神経を刺激し、毛細血管の経路を開いてくれる作用があるということは前述しましたね。

脳の本格的な休息・回復は睡眠時に行われます。呼吸法により毛細血管を開いたうえで、質の良い睡眠をとることによって、脳の老廃物がたまりにくくなります。

呼吸法は脳の一時的回復を促し、本格的な脳の休息である「睡眠」の質を高めるという点で効果的な脳疲労対策ということができます。

脳の本格的な休息、回復は、睡眠時におこなわれますが、呼吸法により毛細血管を開いたうえで、質の良い睡眠をとることによって、脳の老廃物はたまりにくくなります。本格的な脳疲労の回復のための質の高い睡眠を得るためにも、脳の一時的回復を促すためにも、入眠前や仕事の合間などに適宜、呼吸法を取り入れることは、とても理にかなっているのです。

引用:ハーバード&ソルボンヌ大学 根来教授の超呼吸法 著 根来秀行

疲労回復に効果的な呼吸法

引用で紹介させていただいている根来教授が疲労回復に推奨している呼吸法がリンパ呼吸法です。

引用:ハーバード&ソルボンヌ大学 根来教授の超呼吸法 著 根来秀行

簡単に言うと、寝ながら呼吸法をしてくださいということですね。

根来教授の解説としましては、仰向けになって行うため、下肢が重力から解放されリンパが流れやすくなるだけでなく、横隔膜の近くにあるリンパ液が通る「乳び槽」に、ほどよい圧がかかり、リンパがスムーズに流れるとのことです。

実際にこの呼吸法でリンパ液がサラサラになることが確認されています。

リンパ呼吸法を行うタイミングとしては就寝前が特にオススメとのことです。

当ブログでは呼吸法は寝ながらを推奨しているのですが、疲労回復に効果的だったのですね。

疲労感に悩まされている方は就寝前に寝ながらの呼吸法を実践しましょう!

まとめ

・疲労感を感じているほとんどのケースで、思っているほど身体は疲れていない。

・疲労の原因は脳にある自律神経の中枢の酷使。自律神経の中枢を酷使することにより、大量の活性酸素が発生し、細胞が酸化する。すると「身体が疲れた」というシグナルが眼窩前頭野に送られ「疲労感」を自覚する

・活性酸素による細胞の酸化自体をなくすことはできない。よって、細胞の酸化によって滞った老廃物を積極的に排出していくのが効果的な疲労対策と言える。

・私たちの体には毛細血管とリンパ系という老廃物を回収・排出するシステムが備わっている。体内の老廃物の回収の80~90%は毛細血管によって行われており、毛細血管により回収できなかった老廃物はリンパ系(リンパ管・リンパ液)によって回収されている。

・呼吸法には毛細血管を開き、リンパの流れをよくする作用がある。また、呼吸法により毛細血管を開いたうえで、質の良い睡眠をとることによって、脳に老廃物がたまりにくくなる

・疲労回復に効果的なのが「リンパ呼吸法」。仰向けに寝て全身を同じ高さにして行うため、下肢が重力から解放され、滞留した水分や老廃物が流れやすくなる。

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